施設・職員の出来事を広報委員チョイスでお届けします!!
愛媛新聞 へんろ道 掲載記事のご紹介
犬を飼うために一戸建ての家に移ってから14年。わが家には12歳の雌と14歳の
雄のシーズー犬がいる。2匹の犬が元気よく出迎えてくれる。昨年末、12歳のナナ
ちゃんは急に食欲がなくなり、検査の結果、リンパの癌と分かり、このままなら生存
日数は短いと言われた。
犬といっても家族の一員。自然のまま痛みを伴うことのないよう、最低限の治療をす
ることを家族で話しあった。ステロイド剤の服用が始まってからは、見違えるように
元気に見えて、食欲も戻った。しかし、9日の夕飯後、ゲージの中で急に立てなくな
った。一生懸命に呼吸しており、名前を呼ぶと耳をピコッと動かせ答えてくれていた
が、家族の見守る中息絶えていった。「ナナちゃん、ナナちゃん」と声をかけながら
涙がポロポロ流れた。ナナちゃんが亡くなった日から、もう一匹の犬がナナちゃんを
探している姿をみると胸が詰まってしまう。「ナナちゃんはもういないよ」と言って
も家の中をキョロキョロ。
私たち家族は犬を育て一緒に生活をしていく中で、心を癒され優しい気持ちにさせて
もらった。ナナちゃん、せめて桜の花が咲く頃まで生きてほしかったな。
ナナちゃん、ありがとう!
ケアハウス課長 白石 恵子